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「蜜蜂と遠雷」 恩田陸 [本]











第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞ダブル受賞作。
受賞する前から話題になっていて一度読みかけたのですが2段組の500ページの本を読破できず挫折しました。


でも内容を知りたかったので映画は観ようと思ってました。
それで映画を観たのですがそれはそれであの分厚い本が2時間で収まるはずもなくなにか消化不良でした。
これは原作を読むしかないです。


映画と原作は別物ではあるけれどなんとなく人物像とか背景とかが把握できていたので私は読みやすかったです。
ただ、映画を観てから原作を読む事はあんまりないことです。
映画のイメージが強すぎて原作が面白くないと感じそうなので。


長期間取材や勉強をされただけあって内容が盛りだくさん。 知識を全て吐きだそうとされた感じで長編になるはずだわ、と思いました。
延々と楽曲の説明をされても無知な私には馬の耳に念仏ではありましたけれど。

逆にレビューでは「音楽を文字から楽しむ」という感想も多くてそういう見方もあるのかと思いました。


コンクールでのそれぞれの思いや熱意とか勢いとかスタッフも大変なんだと知らない世界なのでそれなりに面白かったです。


映画では栄伝亜夜にスポットライトが当たっていたけれど本では風間塵の方が重きを置いていた感じです。
その栄伝亜夜の天才ピアニストが13才で母の死で演奏活動を停止してしまったことや復活した事についての心理描写がもっとあるのかと期待していたのすがそれはさらりと描かれていただけでした。


本でも映画でも栄伝亜夜と風間塵の連弾がよかったです。2人で共通した思いをピアノに載せる感じが素敵でした。
もう一度映画を観て演奏をゆったり聴きたいな、と思いました。

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