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「紙屋ふじさき記念館」 ほしおさなえ [本]



紙屋ふじさき記念館 麻の葉のカード (角川文庫)

紙屋ふじさき記念館 麻の葉のカード (角川文庫)

  • 作者: ほしお さなえ
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2020/02/21
  • メディア: 文庫
「活版印刷三日月堂」」シリーズの著者ほしおさんの新たな作品です。
活版印刷から紙の話題へ、というのは自然な流れです。
主人公は大学生の百花。
幼い頃に亡くなった父は作家。母は編集者。彼女たちを手助けしている母の妹は近くで小さな器のお店を経営していて同じマンションに住んでいます。
その叔母と「紙こもの市」に行くことになりそこから話が広がっていきます。
叔母の知り合いの男性(藤崎一成)の和紙のお店に寄ります。彼は紙関連大手企業の経営者の一族で創業当時からの資料を集めた記念館の館長。和紙のコーディネーターなどもしている20代の男性ですが訳ありで館長をしているようです。
おざなりになっている記念館ですが百花との出会いにより前向きに改善していこうと始めるところまでのお話。
まだこれから続きがありそうです。
「三日月堂」や「菓子屋横丁」とのリンクもされる予定だそうで頭がこんがらがるかもしれません。


この中で百花が和紙を使ってカードや栞を作ったりしていくのですがその工程もきちんと説明してありできる人なら作れそうな感じです。
私も作りたいと思うのですができあがり写真がないのでちょっと無理です。


螺鈿の話も出てきて紙にもそういう細工ができることを知りました。本格的でなくても貝シールが市販されているそうで釣りのルアー作りやネイルの模様などに使われているそうです。


百花の亡くなった父の作品の内容にも触れられていて「この話、必要?」と思いながら読み進みましたがこの話があることでちょっと別のインパクトがありました。むしろこれは重要なことで一成との繋がりも出てきました。


東京の日本橋を散策する話も出てきて私も行きたいと思い、東京のガイドブックを出してきましたよ。 
行ってみたいな、と思いながら行けてなかったのです。
最近は東京駅でも丸の内の方ばかり降りてました。 

主人公の百花に対しては「もうちょっと自信持ってよ!」と励ましたいです。
でもこれからどんどん成長しそうな気がします。




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