「わたしの美しい庭」 凪良ゆう [本]
本屋大賞を受賞した「流浪の月」は図書館ではかなりたくさんの予約数になっていてこれじゃいつになったら借りられるかわからない、と思い別の本を予約することにしました。
比較的予約数は少なくてほどなく順番が回ってきました。
最初、設定をよく理解していなかったので様子がわからなかったのですがわかると話に入っていけました。
小学生の百音は両親を事故で亡くし母の前の夫(統理)に引き取られて過ごしていたのです。
そして同じマンションに住む統理の親友の「路有(るう)」が朝ごはんを作りにやってくるという少し変わった環境なのです。
統理は神社の宮司、神社は統理の父親がマンションに立て替えた後、屋上に祠を移して祀っているので宮司として管理しています。
その屋上は庭としてもきちんと手入れをしていて近所の人たちもお参りに来るという現在。
生き辛い人たちのくらしを描いていて彼らが少し前を向いて歩いていく様子を描いています。
さしたる大きな事件も起きないけれどそれでも明りが少し見える感じがして読後感はいいです。
期待していなかっただけに少し余韻に浸りたい気分でした。
こういう光がさす終わり方の本が好きです。 そういう本を探すのが難しいのですが出会えると嬉しいです。
たかがマスク、されどマスク [あれやこれや]
今、使っている市販マスクはずいぶん前に購入した物です。 新しく買ったマスクをしてみると大きさが違うのです。 以前のマスクは「小さめマスク」だったのです。 サイズは14.5cm 普通マスクは17.5cmと3cm大きいのです。小顔だとは思ってなかったのですが普通サイズだと横が浮いてしまいます。
最近は不織布マスクだけでなくいろいろ販売されていて購入するのに迷います。 不織布マスクもストックがあった方がいいと思ったのでネットで探していたのです。値段もだんだんと安くなってきてるのですが「小さめ」だと割高なんです。 しかもサイズが14cm。 レビューを読むと大人ではゴムがきついらしのです。 そうこうしていたら14.5cmでそこそこの値段だったので購入しました。
ところが届いたマスクは14cm・・・。 「多少のサイズの違いはご了承ください。」なんですが0.5cmの差は歴然とありました。 やっぱりきついのです。 ぴったりしていると言えばぴったりしているのですがその分肌に張り付いてチクチクし始めました。
実物をしてみないとわからないですもんね。 仕方ないのだけれど51枚、悔しいので使ってやるぞ!と以前作ったことのあるマスクカバーを再度作りました。
今度はゴム付きにしたのでそのきついマスクのゴムを切って使います。
マスクシートやマスクベルトも考えたのですが取り外ししたりするのに手間だなぁ、と思ったのです。
そしてそして昨日、値段をみたら値下げしてるし・・・。
自作のマスクもサイズ感がイマイチなんです。
ユニクロの旧マスクも先月たまたま手に入ったのですが少し大きい感じ。 新しいのは旧に比べて凄くいいらしいと聞いてなんだかいいマスクに出会えないなぁ・・・。 アベノマスクが一番私には合ってるのかもしれないという皮肉。 今、はやってるらしいけれどかわいく細工してみましょうか・・・。
福本潮子 藍と白 などなど [美術]
神戸から帰る途中、尼崎に寄りました。 尼崎総合文化センターの美術ホールで開催されている展覧会に行ってきました。
以前なんばでパークスで展覧会に通りがかり無料だったので観たのでした。 藍染めや生地には興味があるのでお名前を覚えていて今回こんな展覧会があることを知り神戸に行く用事もあったのとちょうど阪神沿線で行きやすかったので行ってきました。
この作業工程が映像化されていて少し見ました。 一旦全部染めて中は脱色してまた再度染めるようです。 結構な作業で力仕事のようです。 おぐしが真っ白なのでおいくつかと思ったら75才! 75才にはみえません。 すごいお元気です。
「いろいろ考えてもやってみないとわからない」そうです。 実行あるのみみたいです。
もともとは絵を描いておられたようですがこういう色を出したくても出せず。藍染めの方が出したかった色が出せる、と染色にシフトされたそうです。
この作品、暗い部屋のなかでスポットライトのように光ってみえます。 実際はもっと幻想的でした。
こんなお茶室も
-------------------------------------------
村山さんは初めて知りました。 尼崎在住で地域に根ざした作品を作っておられるそうです。
郷土野菜に「尼芋」があるそうでそれを使って草木染めをした神事装束。
阪急武庫之荘駅にあった2本のヒマラヤ杉が台風で根こそぎ倒れたときに落ち葉や枝を集めて布を染めて作品にされたそうです。
--------------------------------------------------------
この尼崎総合文化センターの4階には白髪一雄記念室があり、福本潮子展のチケットで無料で入館できるということで行ってみました。
今は「白髪富士子 前衛画家としての足跡」と題して展示してありました。 白髪一雄の奥様です。 彼女も絵心があったようで作品を創作していたようですが後には夫の作品が評価されて忙しくなり裏方にまわったそうです。
なにかしら魅力ある作品でした。
白髪一雄の作品は一点だけ展示されていました。 (小さい部屋です。) 創作活動の映像があったのですがロープにぶら下がり足で描く姿が映し出されてました。 ダイナミックな画法の絵だなぁ、とは思ってましたが足で描くとは知りませんでした。
なんだか盛りだくさんな一日でした。
ミナ ペルホネン/ 皆川明 つづく [美術]
階段を上がっていくと・・・。これに驚いていると・・・。
この展示は一部分です。ほぼ360度、周囲ぐるりと展示されています。
このデザインが有名だそうです。「タンバリン」 粒々は仁丹をイメージした感じだとか。 (今どきの若い人は仁丹は知らないかも?)
刺繍が秀逸ですよね。 お値段が高くなるのはごもっともです。
「日曜美術館」で糸井重里さんがおっしゃってましたがジーンズを修理依頼されたそうです。それがなんとも言えず心をくすぐるできばえだったとか・・・。 お知り合いだから特別でしょうけれどね。(この写真のジーンズではありません)
楕円を繋いだだけでこんな不思議なぬいぐるみ?ができあがるんですね。
ガムテープもこんなふうになるとは・・・。
切り絵のくずからも再構築されるデザインがあったりするそうです。
洋服もいいけれどこんなボタンもいいですね♪
家まで設計されています。
あえて大きさを統一していないそうです。
ミナペルホネンのことを知ったのはいつ頃でしょうか。 新聞のコラムの挿絵からかもしれません。 後にテキスタイルや洋服も有名だと知りました。 東京の方が知名度は高い気がしますがどうなんでしょう? 東京のお店を新しく開店するときに店員さんの募集を100才までとされたそうです。 実際グレーヘアーの人が働いておられるようです。 関西では京都にお店があると友人から聞きました。 一度は訪れてみたいかな?
ミカエル君は元気でした。
スティーヴン・スピルバーグ監督の映画 [映画]
ワシンポスト社が機密文書を手に入れてそれを記事にするかどうかの判断が社主にゆだねられます。
社主は前々社主の娘、父の後を夫が継いだのだけれど自殺してその後を継いでいます。
自ら社主になりたかったのではないせいか、人望も得られてなく今回の判断が注目されるところなのです。
女性ゆえ世間からの評価も低かったんだろうと思いました。
ただ記事にするには社運がかかっていたりして難しい部分もあり判断に迷うところなのです。
しかし、そこをあえて載せたことでアメリカの世論は高まっていくのでした。
政治的な問題を描いた社会派映画です。
監督はスティーヴン・スピルバーグでした。
女性の社主を演じているのがメリル・ストリープは好きな女優さんです。
「クレイマー クレイマー」も数年前に観たのだけれど若い頃のメリル・ストリープが出演していて嬉しくなりました。
有名な映画ではあるけれど観ていなかったのです。
たまたまスピルバーグ監督の映画が続きました。
1983年日本での公開で37年前だったとは・・・!
自転車で空を飛ぶシーンは有名だけれどどういう状況でそうなったのかを知りたかったのです。
おしゃまな妹の一言がダメ押しの一言だったりしてそれがまたお茶目でかわいらしい。
突っ込みどころがたくさんあったけれど楽しめました。
「駒音高く」 佐川光晴 [本]
佐川さんの小説は初めてです。
ラジオで紹介されていて将棋を知らなくても読める短編集。ということで読んでみることにしました。
最初の章は将棋会館の掃除の仕事をしている女性の話。
これなら読めそう、と思い読み進みましたがやっぱり将棋の手法の話がでてきたりして将棋を知ってる方がより楽しめるなぁ、と思いました。
出版年を見ると2019年2月。
意外と新しいのでした。
雑誌に掲載した作品ではなくて書き下ろしということで藤井聡太さんも話題として登場します。
そして
女流棋士はいるけれど女性棋士はまだいないということを知りました。
女性部門があるので女流棋士というらしいです。
「奨励会」は男性に限っているわけではなく女性も入会できるのですがまだ基準を満たした女性は出ていないので「女性棋士はいない」ということなんだそうです。
それほど男女で差があるとは知りませんでした。
ちょっと残念な感じです。
(本の紹介をAmazonでしているのですが最近Kindle版しか出てこないことが多いです。樂天も同様でした。読んだのは単行本です。)
小玉すいか [あれやこれや]
スイカの収穫です。 夫が借りている農園で初めてスイカの苗を植えました。 春にはイチゴがたくさん採れてジャムにしました。
たいして美味しくないんじゃないの?とおそるおそる口にしましたらなんと!メチャクチャ甘くてびっくり! ビギナーズラック?でしょうか。こういうもんなんでしょうか。 あと2個できているそうです。
なすびやキュウリも植えているのですが今年の長雨であまり実が大きくならず収穫はいまいちです。 あんまり採れすぎても困るんですけれどね。
おでかけもままならず、例年ならこういう話題は取り上げてなかったかもしれません。
「<あの絵>のまえで」 原田マハ [本]
少し前に読みました。
原田マハさんの長編小説はしばらくは読まない、と思っていましたがこの本は短篇集ということで読んで観ることにしました。
コロナで図書館が休館していてその間ネット予約もストップされていて予約数が少なくて5月中旬に開館したときに予約したら意外と早く順番が回ってきました。
どんな絵が登場するのかそしてどういう展開なのか知らないまま読み始めました。
『ハッピー・バースデー』 ひろしま美術館 ゴッホ <ドービニーの庭>
『窓辺の小鳥たち 』 大原美術館 ピカソ<鳥籠>
『檸檬』 箱根 ポーラ美術館 セザンヌ<砂糖壺、梨とテーブルクロス>
『豊穣』 豊田美術館 クリムト <オイゲニア・プリマフェージの肖像>
『聖夜』 長野県信濃美術館・東山魁夷館 東山魁夷 <白馬の森>
『さざなみ』 直島 地中美術館 モネ <睡蓮>シリーズ5点
それぞれに人生での荷物を抱えて立ち止まり絵によって救われて前を向いて歩いて行くだろう、という小説6篇でした。
これらの物語によって絵を観る気持ちも少し変わってくる気がします。
<ドービニーの庭>は京都で開催された「ひろしま美術館展」で観て印象に残っています。この絵を描いた後にゴッホが自殺したであろうということでした。「何故?」と誰しもが思います。
ひろしま美術館も訪れたい美術館です。
大原美術館も若い頃に一度行ったことがあるだけです。
ポーラ美術館も訪れたことがないです。
クリムトのこの絵、日本の美術館に所蔵されてたのでしたか。昨年東京でのクリムト展で観ました。 そうかそれで東京のあと豊田へ巡回したのでしたか。
直島の地中美術館だけでなく豊島美術館も訪れたいです。
この小説、絵が先なのか物語が先なのか?はたまた美術館が先なのか?製作課程に興味あります。
久安寺 [おでかけ]
大阪府池田市にある久安寺に行ってきました。
関西花の寺の一つです。 紫陽花の名所で知る人ぞ知るお寺かもしれません。
紫陽花の時に訪れた友人が蓮池もあるよ、と教えてくれて風情のあるお寺でもあるので蓮の時期に行きましょうと約束していました。
そしてこの日。戸外でもあるし密を避けながらお参りしてきました。
軒の反り返りが美しい楼門だそうで国の重要文化財に指定されています。(電線が邪魔ですね。) 前が道路で危ないせいかこちらからは入れません。
緑が多いです。
残念ながら蓮池には蕾が1つだけでした。
片側は睡蓮、こちらも花は咲いてませんでした。 琵琶を持つ石仏、ちょっと優雅な感じです。
別の池
こちらも別の池
小さい白い水中花。バイカモかと思ったのですが少し違うような気がします。あとで友人が調べてくれました。
「オオカナダモ」のようです。
蓮の花は見られませんでしたが紅葉も多そうですし、紫陽花の季節にも一度訪れたいと思いました。