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「東京會舘とわたし 上下巻」 辻村深月 [本]

芥川賞・直木賞など多くの文学賞の授賞式がこの会館で行われているそうです。
それすらも知りませんでしたがこの会館自体もしりませんでした。
東京駅すぐ近く明治生命館も訪れていたのですが・・・。
出光美術館に行く時に帝国劇場の上にあったので帝国劇場はそのときに知りました。
その隣で地下通路で繋がっているそうなのです。それ故ホテルの認可が下りなかったそうです。

この本のことを知り読みたいと思いながら上下巻なのでついつい後回しとなってました。

時代順に章が構成されていて登場人物も前の章では新人だった人が次の章ではチーフになっていたり連作短編で読みやすかったです。

このビルと共に人生を歩んだ人たちが大勢いるのでしょう。
そういう人生もいいですね。
ビルのこともこの會舘のお菓子のことも知らないので「あ~、あれね。」という感覚を楽しめなかったのは少し残念でした。
お菓子の缶のカトレアも有名だったんでしょう。

辻村さんの著作は数冊しか読んでませんがちょっとシニカルな作風だと感じていたのですがこの本はそうでなくてむしろ敬愛というか尊敬というかそういうスタンスで描かれたような気がしました。

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