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「雲を紡ぐ」 伊吹有喜 [本]



不登校になった女子高生「美緒」の視点とその父親からの視点で構成されています。
父親の父(美緒の祖父)はホームスパンの工芸社を営んでいます。
母と相容れない美緒はあるきっかけから家を飛び出して盛岡に住む祖父の処に転がり込みます。
そこでのホームスパンやその周りの人々との交流から成長していく姿を描いています。
美緒の母親は意見を押し付けるタイプで私も大嫌いな人物キャラであまりこの本は好きではありません。
ただ、そのキャラありきで小説は成り立っていてだからこそ家出をするのですけれど。
設定は高校2年生なんだけれど少し幼い気もしました。読んでいて中学生だったか?と思うくらいでしたが人それぞれでこういう高校2年生もいるのかもしれません。
横道にそれますが手作りの良さってありますね。
そして東北の街の優しさみたいなものを感じました。
伊吹さんの小説は好きで新刊が出版されると読んでいます。
この作品直木賞候補に入っています。
過去2回ノミネートされてますが今回受賞されるといいなぁ、と思っています。


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