SSブログ

「臨床の砦」 夏川草介 [本]



臨床の砦 (小学館文庫)

臨床の砦 (小学館文庫)

  • 作者: 夏川草介
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2022/06/07
  • メディア: Kindle版


令和3年1月3日から話が始まります。
長野県内の小さな総合病院。
コロナ第三波が押し寄せてきてから激闘の1ヶ月間のお話。
医療最前線の過酷な状況、テレビなどで報道されていたものの、読んでいるだけでも心がヒリヒリします。
フィクションとはいえ現役の医師が書いているのですから事実から書かれていると思います。
淡々と描かれていますが現場はもっとどろどろしていたに違いありません。
病院内で院内感染が発生してもそれは個人の責任ではなく激務の中で感染対策を十分に行えなかった環境こそが原因なのに犯人捜しに陥る危険もあります。
当時日本では死者が少ないのはこういう冷静な医療従事者のおかげだったのでしょう。
ある病院の小説でのお話ですがこうやって私たちは守られているのだと思うと涙があふれてきました。

私は気づかなかったのですが登場人物の名字が戦争時の戦艦、巡洋艦の名前であることをレビューから知りました。
コロナは戦争との思いから名付けられたのでしょうか。著者の意図は測りかねますが。
単行本の出版は2021年4月です。

続編の「レッドゾーン」も2022年8月に出版されています。
レッドゾーン

レッドゾーン

  • 作者: 夏川草介
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2022/08/30
  • メディア: Kindle版






nice!(11)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 11

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。